当店の名前の由来
今でもよく「このお店の名前の意味は?」
と聞かれる。
知っている方は圧倒的に少ない(当然)
なので、知っている方がいらっしゃると感動する。
以下はウン十年前にシェフが書いたブログです。
最近お客様が見つけてくださって、嬉しくて投稿させていただきました。
秋の夜空を見上げていると。上空に飛行機の灯りが見える。それもかなり近くに見える。きっとあれは静岡の牧之原にできた空港へ降りるのか、それとも飛び立ってどこかへ行くのだなと眺める。
日本のどこへ行くのも、世界のどの国へ行くのも短時間になった。私が昭和48年頃、初めてヨーロッパへ言った時など羽田を飛び立ちアンカレッジで給油をしてから、また飛び立ったものである。北廻りと言った。機内の私の座席近くに、当時、引退していた歌手の城拓也さんがいたのも懐かしい。凱旋門でムチャク セイキョウ先生と京大の教授の写真を撮ってあげたのも思い出す。若い方は知らないと思うが、ムチャク先生は「子供相談」で有名であった。
パリではルーブルを駆け回った。レンブラントに息を止め、ミロのビーナスに釘付けとなった。別館の印象派の美術館では溜息ばかりであった。この小ぢんまりとした美術館には私が知っている画家の作品が多数並んでいた。ゴッホ、モネ、マネ、ルノアール、シャガール・・・など、この美術館をパリ市民は「ジュー・ド・ポム」=「掌で遊ぶ」と愛称した。
1986年に建物の老朽化に伴い閉館した。私は1986年に開店する際、この愛称をいただいて店名とした。(ジュー・ド・ポムはテニスの原型となる競技名でフランス革命の「テニスコートの誓い」のまさにその場所です)
あっ、そうそう、当時モナリザの絵の前にはちょっとしたロープがはってあるだけだった。今のようにケースに入ってはいなかった。私は体を絵に近づけて1m以内で見つめた。これちょっとした自慢である。
現在もパリのカフェは素敵だそうである。濃いコーヒーと甘いお菓子がカフェの魅力なのである。帰国した人たちの話を聞くのが楽しい秋なのである。
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